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ぼちぼち のんびり ゆっくりと
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そうして。
帰る時になったのか、食べ終えたカリンくんは残りのケーキが入った箱を大事そうに抱えて、ぺこりとお辞儀をした。
「ごちそうさまでした」
「いえいえ。こちらこそ、ケーキを届けてくれてありがとう」
「はい」
カリンくんはにっこり笑ってうなずくと、箱を左手で持ち直し、右手をぱっと広げた。
すると。
突然、ポンっと音を立てて、ステッキが現れたんだ。
そのステッキは、頭にきらきらの虹色のお星様がついていて、持つところは赤と白のリボンでくるくるまきになっている。
カリンくんはきゅっとそのステッキをにぎると、ふわんと大きく回した。
そうしたら。
シャラ……ン。
たくさんの鈴の音が鳴って、そのステッキから虹色の光がまるで花火のようにあふれだした。
その光は部屋中に広がって、まぶしくて、とてもきれいで。
思わず、あゆみもお父さんも口を開けてぼおっと見つめてしまった。
でも。
「さようなら」
そう小さなつぶやきにはっとしてカリンくんがいた場所を見ると、そこにはもうカリンくんはいなくなっていたんだ。
「ねえ、何があったの? お父さん」
「さあ、何だろうね」
部屋中の光が消えた頃、あゆみとお父さんは顔を見合わせていた。
「おばけ、かな?」
「それとも、ゆうれい?」
「もしかしたら天使のお友達かもしれないよ」
「お友達?」
「うん。カリンくん、カミサマもいるからさみしくないよって言ってたんだ。カミサマって神様のことだよね。きっと」
「うーん、かもしれないね」
「絶対そうだよ」
あゆみもお父さんもそう言い合って、思わずぷって笑ってしまった。
「おばけでも、ゆうれいでも、天使のお友達でも、あんなにうれしそうにケーキを食べてくれたんだ。
大事な大事なお客様だよ」
「うん。でも、とってもかわいかったね」
「そうだね。かわいかった」
お父さんとあゆみは何だか楽しくなって、二人でふふふと笑い合ったんだ。
突然消えてしまったカリンくん。
ゆうれいでもおばけでも天使の友達でも。
また、遊びに来てくれるといいなあ。
おいしいケーキをごちそうするよ。
あゆみはそんな風に思ったんだ。
<おわり>
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読んで下さってありがとうございました。
ステキなクリスマスを!!